じんぎすかん あんべ

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遠野ってどこ?

遠野ってどこ?

「民話のふるさと遠野」をご存じですか?ここでは我がまち「遠野」をご紹介しましょう。

遠野市の歴史

遠野の風景

当店が店を構える遠野市は、岩手県のちょうど真ん中あたり、北上山系の盆地にある、人口2万7千人ほどの小さなまちです。柳田国男の「遠野物語」で一躍有名になって以来、日本の「民話のふるさと」として全国各地から多くの観光客が訪れる場所でもあります。「トオノ」は、アイヌ語の「トーヌップ(湖のある小高い丘)」が語源といわれており、大昔は文字通り盆地全体が大きな湖だった、という言い伝えがあります。実際、市内やその周辺には「~崎」という地名が多数あり、あながち単なる言い伝えでもないのでは、という声もよく聞かれます。現在も市内各所には、どこか懐かしい景観と独特の雰囲気が残っており、訪れる観光客の心を癒し続けています。

遠野市のお祭り

遠野市のお祭り

遠野には一年を通して多くの催しがあります。代表的なものとしては、8月に行われる「遠野まぬけ節全国フェスティバル」や「遠野納涼花火まつり」、9月に行われる「遠野郷八幡宮例祭」(通称「遠野まつり」)などがあり、中でも「遠野まつり」は遠野最大のお祭りです。この祭りでは、各地域に伝わる数十の様々な伝統郷土芸能が、町内に一同に介して盛大に催され、見応えも十分です。ひとつのまちで、これだけ多くの伝統芸能が伝承されているのは、全国的に見ても非常に珍しいのではないかと思います。聞いたところでは、「遠野まつり」の神輿を担ぎたいがために、わざわざ遠野に移住してきた熱心な方もいるのだそうです。最近では、地元の人以外でも参加できる団体がありますので、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか?

冬の遠野市

冬の遠野市

遠野は、暖かい時期に訪れるのも良いですが、しんしんと雪が降る冬の時期も、独特の雰囲気を味わうことができてお薦めです(ただし、遠野の冬は岩手の中でも特に厳しいので、十分な防寒の備えが必要です)。遠野へは、東北新幹線JR新花巻駅から釜石線で約60分、東北自動車道北上ICから車で約70分で訪れることができます。「民話のふるさと」遠野郷に、ぜひ一度お越しください。

「遠野名物」の理由

「ジンギスカン」が遠野名物ってご存じでしたか?でも、なぜ「遠野名物」なのでしょう?

「焼肉」=「ジンギスカン」な町

ジンギスカン

「ジンギスカン」というと北海道を思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、我がまち遠野でもその歴史は古く、昭和30年頃から羊肉が「ジンギスカン」という形で食されてきました。今では、市内スーパー店頭でも、当たり前のように生の羊肉が売られており、遠野に住む人にとっては、とても身近な料理になっています。遠野では、『今日は焼き肉やるか!』イコール『今日はジンギスカンやるか!』といっても過言ではありません。

遠野ジンギスカンの由来

ジンギスカンの街、遠野

そんな「ジンギスカンの街」遠野で、そしておそらく岩手県内においても、最初に一般に紹介したのが、当店の<初代>安部梅吉なのです。初代は従軍中に旧満州で羊肉料理を口にする機会があり、その独特の美味しさを知ったようです。帰国後、精肉店兼食堂を開業しますが、羊肉の美味しさを忘れられず、自ら羊肉を取り寄せて、家族で賄い料理として食していました。あるとき、客人に賄いジンギスカンを振る舞ったところ非常に喜ばれたため、その味をより多くの人たちに楽しんでいただこうと、昭和30年頃から店頭にジンギスカンを出しはじめました。当時、遠野はもとより岩手、ひいては日本全体でも羊肉を食する習慣がほとんどなく、 「羊の肉食ってんのか?」と指をさされ笑われたこともあったそうです。しかし、初代が試行錯誤の上に作り上げた、羊肉と相性の良い自家製タレがクチコミで徐々に評判となり、やがて店には長い行列ができるようになりました。

羊の群れ

輸入羊肉は、近年でこそ非常に高品質なレベルにありますが、当時は冷蔵・冷凍技術が未発達で、輸入物といえば低品質な冷凍マトン肉が主流でした。しかし、遠野では多くの農家でホームスパン用に羊を飼育していたため、輸入に頼ることなく新鮮な食材が調達ができたことも、爆発的なジンギスカンの普及にひと役買いました。そして、いつしか遠野は一人当たりの羊肉消費量で北海道と一、二を争うほど、ジンギスカンが盛んな街となったのです。これらを考えてみると、ジンギスカンを遠野名物にしたのは、羊肉の美味しさに気がついた、味に厳しいたくさんのお客さまご自身だった、と言えるのではないかと思います。その後、遠野の綿羊はほぼ姿を消してしまいます(食べ尽くしてしまったのです)。当店で扱う羊肉も全て輸入物となりましたが、地物から輸入物へと切り替える当初から、信頼でき品質の高い食材を提供してくれるパッカー/バイヤーとのみ提携し、お客さまに美味しいお肉をご提供し続けて現在に至っております。また、秘伝の自家製タレも代々厳しく受け継がれ、現在まで、あんべの「顔」となっています。

「ジンギスカンバケツ」の誕生

ジンギスカンバケツ

遠野のジンギスカンで一番特徴的なのは、なんといっても野外で「バケツ」を使って食べることだと思います。このバケツ(通称「ジンギスカンバケツ」)は、当店の<2代目>で現会長の安部好雄が考案したものです。四方を山に囲まれた遠野では、昔から高原まつりなどの地域イベントが盛んに行われていました。当店でも、お肉とタレ・鍋と七輪を現地まで配達することがよくあったのですが、当時の山道は自動車がかろうじて通行できるような大変な悪路で、往復する際に七輪が割れてしまうことがよくありました。会長は、なにかこれを解決できる良い方法はないかと試行錯誤を重ね、ついに、ブリキのバケツに吸気口の穴を開け、ジンギスカン鍋と組み合わせて使用する、「ジンギスカンバケツ」を考案しました。また、それと同時に、店頭で鍋とバケツを貸し出す無料サービスをはじめたところ、「バケツジンギスカン」は瞬く間に遠野中に広がりました。いまでは、市内の精肉店やスーパーでも、当たり前のように鍋とバケツの貸し出しが行われており、野外で食べるときはバケツで食べるのが当たり前。「バケツジンギスカン」は遠野ジンギスカンの代名詞となっています。聞いたところでは、テレビ番組で紹介されたことをきっかけに、北海道や山形、長野などでも、ジンギスカンバケツが販売されているそうです。この様に、当店のジンギスカンは他の地域のジンギスカンとは全く無縁ではじめられたものなので、お肉をタレに漬けたいわゆる”味付け”ではなく、焼いたお肉をタレにつけて食べる”後付け”が食べ方の基本となっています(もちろん味付けにしても美味しいですよ)。また、当店秘伝のタレも、恐らく他地域のタレとは全く趣が違う、独特な風味であると思います。ぜひ一度ご賞味ください。
北海道には北海道ジンギスカンの元祖の店があるように、当店は遠野ジンギスカンの元祖の店として、これからも伝統の味を守り続けてまいります。

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