マトンは何の肉?動物の種類・年齢・ラムとの違いを羊肉専門店がわかりやすく解説

マトンは何の肉?動物の種類・年齢・ラムとの違いを羊肉専門店がわかりやすく解説

「マトン」という言葉を焼肉店やスーパーで見かけたとき、「これはいったい何の肉なのか」と疑問を持つ方は少なくありません。カタカナ表記のため、牛や豚と比べると馴染みが薄く感じられることもあります。本記事では、マトンの定義・使われる動物・ラム肉との違い・風味の特徴まで、羊肉専門店の視点から丁寧に解説します。

マトンは羊の肉

結論から述べると、マトンは羊(ヒツジ)の肉です。英語では「mutton」と表記し、語源はフランス語の「mouton(羊)」にさかのぼります。フランス語圏の食文化が中世イギリスに伝わった際に英語へ取り込まれ、現在に至ります。

羊肉全般を指す言葉のひとつですが、英語圏では「mutton」と「lamb(ラム)」は明確に使い分けられています。日本語でも同様に、羊肉の業界では年齢によってラムとマトンを区別するのが一般的です。

マトンとラムの違い:決め手は年齢

マトンとラムの最大の違いは、と畜時の羊の年齢です。日本国内の食肉業界では、おおむね以下のような区分が使われています。

  • ラム(lamb):生後12か月未満の子羊の肉
  • マトン(mutton):生後2年以上の成羊の肉
  • ホゲット(hogget):生後12か月以上2年未満の中間の羊の肉(流通量は少ない)

ラムが「子羊」であるのに対し、マトンは十分に成長した羊の肉です。この年齢の差が、肉の色・脂肪の量・風味・食感のすべてに影響を与えます。

マトンの特徴:風味・色・脂肪

独特の風味(羊臭さ)の正体

マトンが「クセが強い」と言われる理由は、脂肪に含まれる「4-メチルオクタン酸」などの脂肪酸にあります。羊が成長するにつれてこれらの成分が蓄積されるため、ラムに比べてマトンのほうが独特の香りが強くなります。この香りを「羶味(せんみ)」と呼ぶこともあります。

この独特の風味は、スパイスや香味野菜との相性がよく、インド料理・中東料理・北アフリカ料理など世界各地の煮込み料理に積極的に活用されています。「クセ」はデメリットではなく、使い方次第で料理の深みになる要素です。

肉の色と脂肪の量

マトンの肉色は、ラムと比べると濃い赤色をしています。これはミオグロビンというタンパク質の含有量が加齢とともに増えるためです。脂肪は白く、成羊ならではの旨みが凝縮されています。

一般的に、ラムは淡いピンク色に近い赤色で、脂肪が少なめです。マトンは肉質がしっかりとして噛みごたえがあり、脂肪の風味も豊かです。どちらが優れているというわけではなく、料理の目的に合わせて選ぶのがポイントです。

マトンの栄養面での特徴

マトンはラムと同様に、タンパク質・鉄分・亜鉛・ビタミンB群を含む栄養価の高い肉です。特に鉄分については、豚肉や鶏肉と比べて多く含まれる傾向があります。

また、羊の脂肪には共役リノール酸(CLA)が含まれており、これは草食動物の脂肪に特徴的な成分として研究者の注目を集めています。ただし、食品から摂取できる量と健康効果の関連については、引き続き研究が進められている段階です。

カロリー面では、マトンはラムに比べて脂肪分が多い部位が多いため、部位によってはやや高めになることがあります。もも肉などの赤身部位を選ぶと、比較的脂肪分を抑えられます。

マトンはどの国の羊が使われているか

日本で流通するマトンの多くは、オーストラリア・ニュージーランド・アイスランド・モンゴルなどから輸入されたものです。広大な牧草地で飼育された羊の肉が冷凍・チルド状態で輸入され、国内の食肉業者を通じて販売・提供されています。

国産羊肉は全体の流通量としては少なく、希少性が高いとされています。北海道など羊の飼育が行われている地域での生産が中心です。

マトンはどんな料理に向いているか

マトンはその豊かな風味と肉質の強さから、じっくり時間をかけて加熱する料理に特に向いています。代表的な使い方を以下にまとめます。

  • カレー・シチュー:スパイスと長時間煮込むことで、独特の風味が旨みに変わる
  • ジンギスカン:北海道・東北地方で親しまれる焼肉料理。タレに漬け込んだマトンを使うスタイルが根強い
  • 串焼き・ロースト:塩・スパイスでシンプルに仕上げる調理法にも合う
  • スープ・鍋料理:出汁として使うことで、コクのあるスープが取れる

当店「じんぎすかん あんべ」では、マトンを使ったジンギスカンをご提供しています。独特の風味をしっかり楽しみたい方には、マトンを使ったタレ漬けスタイルが特におすすめです。ラムとマトンの食べ比べをしていただくことで、羊肉の奥深さを実感していただけます。

まとめ:マトンは成羊の肉、個性ある風味が魅力

マトンとは、生後2年以上の成羊の肉を指す言葉です。ラムが子羊であるのに対し、マトンは成長した羊ならではの濃い風味と旨みを持ちます。この独特の香りは適切な調理法と組み合わせることで料理の個性となり、世界各地の料理に取り入れられてきました。

「羊肉は苦手」と感じている方の多くが、マトンの強い香りを経験した結果そう感じている場合があります。一方で、ラムから羊肉を食べ始め、やがてマトンの深い風味にはまるという方も多くいます。ラム・マトンどちらにも異なる魅力がありますので、ぜひ食べ比べながら自分の好みを探してみてください。

岩手県遠野市の「じんぎすかん あんべ」では、ラム・マトンそれぞれの特徴を活かしたジンギスカンをご提供しています。羊肉について詳しく知りたい方は、お気軽にスタッフへお声がけください。

○初めてのお客様限定!あんべのお試しセット

https://www.anbe.jp/SHOP/1167298/1168803/list.html

○じんぎすかん あんべオンラインショップ
https://www.anbe.jp/